Report 27

バンコクのバスを乗りこなす
〜 準備編 〜
バスはバンコク庶民の足
 バンコク市民,いやタイの庶民の人たちが最も活用している交通手段,それはバスです。 バンコクでは市内を夥しい数のバスが走り回り, また国内の主要な都市間も,長距離のバスで結ばれています。

 初めてバンコクに来た時は,タクシーさえうまく活用できませんでした。 そのうち BTS を乗りこなせるようにはなりましたが,BTS では活動範囲が沿線沿いに限られてしまいます。  バンコクでの滞在時間が長くなるにつれて,バスを乗りこなしたくなってきました。 

 このページでは,百戦錬磨の(どこが?)我が編集部の経験をもとに,主に初心者の皆さん向けにノンエアコンバスの利用法を中心にご紹介しましょう。


バンコクの日本語書店
で入手できる
「バンコクバス路線図」

 まずは,バンコクのバスシステムのバックグラウンドから。 バンコクのバスは一部(マイクロバスやエアポートバス)を除いて,基本的に車掌が乗ってますから,料金は乗車後,キップと引替に車掌に支払います。 また,バスには行き先や経由地がタイ語で表示してありますが,タイ語が読めない我々にとって,バスの運行経路の拠り所となるのは行先表示の数字だけです。  従って,バスに乗る前には,自分の目的地を通過するバスの番号を特定する必要があります。 そこで威力を発揮するのが左の「バンコクバス路線図」です。 バンコクの日本語書店(例えばワールド・トレード・センター内 ISETAN 6Fの紀伊国屋書店や, 東京堂書店各店など)で入手可。 このバスマップは 1999年の初版に始まり,2003年3月に大改訂版が出ました。 (2003年6月現在 100バーツ) ちなみに日本では東京の神田アジア文庫でのみの取り扱いです。

 しかしながら,現実は甘くない! バンコクのバスは,いつの間にか路線番号が変更になったり,新たな路線が突然出没したり,昨日まで運行されてた路線がパタっと廃止されたり,それこそ朝令暮改は(バス路線のみならず)「当たり前」。 最新(に近い)情報は, 「バンコクバスマップ」のウェブサイトを活用して下さい。

 初めて,あるいは乗り慣れない間は,どこかから自分の滞在場所に帰ってくる方向で使うことをお勧めします。 というのは,バスでは日本のように停留所毎の案内など全く無い(あってもタイ語なので,判らない)ので,バスから降りる場合, 自分が降りたいところが近づいたらブザーで知らせるシステムになっています。 各バス停には,そのバス停に停車するバスの番号が明記してありますし,実際に走っているバスの番号でも最寄り(=自分が降りたい)のバス停を通るバスの番号を確認できます。 また, 滞在場所の周辺では目標となる建物を予め把握できるので,バスから降りやすいからです。


ノンエアコンバス
通称「赤バス」(一律4バーツ)


ノンエアコンバス
通称「白バス」(一律5バーツ)


エアコンバス
通称「青バス」


エアコンバス
通称「オレンジバス」


エアコンバス
通称「ニョロニョロバス」


 バンコク市内を走るバスには,上の写真のようにいくつか種類があります。 通称は一般的なもの+編集部が勝手に命名したもの(ニョロニョロ)です。 初心者には冷房なし(窓や扉を開けっ放しで走っている)ノンエアコンバスの「赤バス」か,「白バス」の利用からお勧めします。 というのは,このバスは料金が一律なので,降りる場所を車掌に伝える必要が無いからです。  冷房バスは料金が距離制なので,自分が降りる場所を車掌に伝える必要がありますが,タイ語以外はまず通じない〜日本でも英語を理解できるバスの運転手がいかほどいるか?〜ので,その時点でメゲてしまいますから...。  恐らく,そんな場合,車掌は最高の料金を徴収することでしょう。 しかし,同じノンエアコンバスで,同じ経路を走っている(同じ運行番号)のに,料金が 3.5 4バーツ(赤バス)と,5バーツ(白バス)と異なるのも,なんともタイの風味が漂ってます。  (赤バスは 2004年2月より4バーツに値上げされました。)

 準備が整いましたか? それでは,バス停に行くことにしましょう。 いよいよ「本物のバス」に挑戦です!


 バンコクバスマップのサイトやタイの地元新聞を読むのサイトによると,原油価格高騰のため2005年5月2日からバス料金が一律1バーツずつ値上げになったとのことです。(2005年5月追記)


 世界的に石油の高騰に歯止めがかからないこのところですが,バンコクバスマップのサイトによると,バンコクのバス料金が 2005年7月8日から更に一律1バーツずつ値上げになったとのこと。 バンコクっ子には痛いですねぇ。(2005年7月追記)