August 2002

2002年8月4日(日)

タイ版「香典返し」

 7月27日の日記で書いたタイ人技術者の葬儀が昨日地元の大きな寺院で営まれ, 参列してきました。 炎天下の暑い中葬儀が営まれましたが,彼を偲んで多くの参列者が集い,別れを惜しみました。  先週のお通夜から何度か参列しましたが,雰囲気的にはジメジメしたものでなく(表現は必ずしも適切ではないかもしれませんが) 亡くなった方が無事に天国へ召されるよう,門出を祝うような雰囲気でした。 参列者全員が献花した後,火葬されていきました。

 右の写真は,こちらでいうところの「香典返し」のようなものでしょうか,献花した後,ご遺族の方から参列者全員に配られた物で, 中身は洗剤と,なにが書かれているのか判らないタイ語の小冊子2冊でした。 余談ですが,この国では洗剤は「万能」のようで, 贈り物などによく使われています。

 今日はもう一つ出来事がありました。 朝,日本からの国際電話,それもクレジットカード会社から直々です。  「引き落し口座が底をついたかな?」と一瞬思ったがそうではなく,どうやらカード番号が盗まれて,使おうとした形跡があるので, 事実確認をしたいとのことでした。

 「またやられたな!」 これで2回目です。 今までにどこかで使った時に,カードのコピーを盗られ,複製されたものと思われます。  実は1995年にも同じようにやられました。 この時はヨーロッパで使った時にコピーされたようで,帰国後フランスで60万円相当が使われたものです。  カード会社にパスポートの入国記録を持って行って事情を説明し,不正使用分は保険でカバーできました。

 今回も,恐らくこれまで使った〜タイ,ドイツ,オランダ,オーストラリア,シンガポール,ラオス〜のどこかで複製が盗られ, 偽造されたカードが使われようとしたものです。 電話の話では日本で使おうとした形跡があった模様,恐らくサインが要らない ATM での現金の引き出しで何度かトライしたものの, 暗証番号が判らずに失敗したのではないかと推測します。 電話先で過去1年以上日本へは帰国してないことを説明,カードそのものを即使用停止として,作り替えをお願いしました。

 クレジットカードは,あれば,使えば便利ですが,使っただけリスクも大きくなり,どこかで番号が盗まれて偽造される可能性が高くなります。  現に私自身も2回同じ目に遭っています。 決定的な防止策は「使わないこと」ですが,そうもいきません。 よって,使用の際は 精算が終わるまでは利用控えを必ず保管しておき,請求書と利用控えを必ず照合することを日頃から心がけ,不審な点があればすぐにカード会社に連絡 して下さい。 特に海外で利用した後は危険度が高いようです。

 以上,クレジットカード安全情報でした。 皆さんのお役に立てば幸甚です。


2002年8月24日(土)

 先週末,バンコクから150kmほど北東に位置する Khao Yai(カオヤイ)国立公園に行って来ました。 ここは,山岳地帯の国立公園で,   Khao は「山」,Yai は「大きい」という意味。 日本で言えば大山国立公園(正式名称は「大山隠岐国立公園」らしいですが)のようなもんですね。


Khao Yai(カオヤイ)国立公園はバンコクの北東150kmのところ


ゲゲッ,野生のサソリです!

 上の地図をご覧下さい。 ちょっとイメージしにくいかもしれませんが,チャオプラヤ川流域のバンコク一帯は広大な平野を形成しており, バンコク市内から山を見ることはできません。

 ところが,Sara Buri - Nong Khae - Nakon Nayok を結ぶ道路を目安に北東方面は,概ね山が広がっており,この辺りがタイ東北部(こちらでは「イサーン」と呼びます)の入口です。

 で,ここに行った先週は,久〜しぶり(ホント久しぶりでした!)に山歩きをし,3本角のカブトムシや,左に紹介しているサソリなんかを見てきました。 サソリは大人しくしてましたが, 夜な夜な夢にまで出てきて追い回されましたよ〜トホホ。 でも日本では見聞きできないものを,いろいろ体験できました。

 バンコクからもそれほど遠くない(Pattaya と同じくらいかな?)この地域は,地元の人たちにとっては憩いの場になっているようで,日本人や西洋人よりも, タイ人の観光客の方が多かったようです。 この日は,ホント,1年ぶりに「山」を実感して味わってきました。 家族もそれなりに満足した週末でした。


2002年8月27日(火)


Tha Tien(Tien桟橋)と対岸のWat Arun(暁の寺)

 今日,タイの人たちと昼食を摂りました。 まぁ,ごくフツ〜の地元のレストラン(というか,屋台というか...)で, 気楽に食べたのですが,日本ではまず経験できない〜というか,気がつかない,信じられない!〜ことに出くわしました。

 地元のレストランなので,メニューはモチロン,タ・イ・語! 読めるわけない。 「何でもいいから」と,一緒のタイ人に注文して貰う。

 と・こ・ろ・が・・・,一緒のタイ人の中の一人が,豚肉が入っているかどうかを,エラく気にしている様子。 「豚肉なしでもいい?」と私に聞くので, 「マイペンライ(気にしないよ)」と答えると,ホッとした表情で注文を終えました。

 そこで,尋ねてみました。 「どうして豚肉入りにしなかったの?」 すると,「彼(タイ人の中の一人)はモスリムだから。」との答。

 ひぇー! そうかそうか,そうだったんですよ。 かつて某AGの素がインドネシアで非難囂々浴びたように,モスリムの彼らは豚肉を食べない,というより, 宗教の教えにより食べられないんですよ。 よくよく聞くと,酒もダメ。 「じゃあ,生まれてこのかた,豚肉食べたことないの?」と聞くと, 「自分が知る限り食べたことない筈!」とのこと。 凄いですねぇ,宗教ってのは。

 タイは,宗教の自由が認められているので,モスリム(イスラム教徒)も時々見かけます。 でも,まさか自分の身の回りで, 食事の時に「出会う」とは思ってもみなかった〜というより,こういう世界があるってのを,今まで実感しなかった〜というのが正直なところです。

 他人と食事する時は,「国際人」として,食事の制限なんかにも気を配る必要があるなぁ...と,一つ勉強になった今日でした。

 そうそう,今日はドイツ・オランダ訪問記を1つアップしました。 もうゴールは近いぞよ!